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TPiCSのMRP計算時間を短くする (2008/11/16)


TPiCSのMRP計算時間を短くする取組み。


使用したマスター:
MakeTxData.exe(ユーザーもしくはSIの方はTPiCSホームページからダウンロードできます)を利用して、試験用マスター:アイテムマスター(名称マスターも同数)60003件、製品構成100,500件、製品数1500件のマスターを作成しました。 これをTPiCSに「定形一括」機能で読み込み、更に、受注販売オプションを利用したかったので、得意先マスター(1件)、売価マスター(1500件)を追加しました。


(ver3.1でもまだまだ使える「MakeTxData」)

テストの目的


TPiCSのマスターはメンテナンスをしなければどんどん増えていきます。TPiCSの基本的なオペレーションとしては、マスター数の増加は所要量計算時間に影響を与えるので、別領域の機能などを利用して不要な(現在使っていない)マスターを退避させる事が推奨されます。そうもいかない場合、いろいろな手を利用して時間を稼ぐわけです。(昔のシステムは、本当にMRP計算が遅いので、1週間に一度バッチ処理などという事もあったようです)
さて、TPiCSのMRPの計算時間は、「生産計画表」のアイテム数(生計行)とバケット数により影響を受けます。⇒細かい事ですが複数ロケーションを利用すると、アイテムマスターより生産計画表の「生計」行の方が増えることがあります。



そこで、「今回の前提条件」です。
(1)TPiCSを長年利用していることでマスター数がが膨れ上がってしまった。(60000件)
(2)有る期間(例えば3ヶ月)などの受注動向を見ると全ての製品の所要量計算はしなくても良い。
今回は、総製品数「1500」に対して、実効受注は「500」種類ということで試しました。
そういう想定です。

TPiCSで使える「武器」(方法)について考える


TPiCSで使える機能をおさらいしましょう。今回は、@普通に計算、A所要量計算対象を使用、B計算グループを使用の3種類を考えました。

まずは、「所要量計算対象」について
所要量計算対象:生産計画管理-所要量計算
[生産計画表]-[設定]-[所要量計算]「前回所要量計算した後の訂正データだけを対象にする」設定がオンのとき、所要量計算の対象であるか否かを表示します。
また、この項目に“0(ゼロ)”、 “1”以外の値をインプットし、意図的に計算の対象にすることもできます。
詳しくは、[生産計画表]の「変更のあった計画だけ所要量計算する」の項をご覧ください。
0:所要量計算の対象ではないアイテム
1:所要量計算で計算されたアイテム
2:計画外の実績をインプットしたアイテム、あるいは計画対応実績数量と違う在庫対応実績数量をインプットしたアイテム
3:計画外の出荷実績をインプットしたアイテム、あるいは計画対応出荷実績数量と違う在庫対応出荷実績数量をインプットしたアイテム

⇒「所要量計算対象」でのテストは、所要量計算対象(最終)製品、すなわち、1500種類のうち、実際に受注のあった500種類に、この設定をしました。その為に、それから下位のレベルは通常計算とまったく変わらずに行われるわけです。(ただし、「所要量計算対象」でも次の「計算グループ」と同様の利用の仕方・・・対象製品の全構成にチェックするというやり方ができそうです。(今回はこの方法は未チェック)



次に、「計算グループ」について

計算グループ:生産計画管理-所要量計算-製品グループ別
[システム環境設定]-[業務処理方法設定]-[生産計画]-[所要量計算]で「対象の計算グループ」を設定すると、その「計算グループ」をインプットしたアイテムだけを所要量計算の対象にします。

計算グループを指定すると、指定したグループのみを所要量計算対象とします。今回の例で行くと、約60000件のマスターが実質20000件まで減少することになりました。しかしながら、全ての構成をソートしてチェックをつけると言う事は意外と難題でもあります。



(上下:参考図です)



今回の環境:
DELL(INSPIRON2200:Celeron1.4GHz、1GBメモリ、OS、WinXPPro、データベース:MSDE)
TPiCS(Ver3.1、2005/10/25コンパイル版、スタンドアロン(クライアントとデータベースを1台のPCでセット)、バケット数62、所要量計算時にメモリを使用、ただし、所要量計算は起動後の初回時なのでマスター等の読込み時間は掛かります)



1500製品中500製品にデータを絞り込んで所要量計算をさせる場合の処理時間の差

計算結果
通常計算 所要量計算対象 計算グループ
58分 40分 21分
およそ 3対2対1
(全て在庫行計算含む)

これらの結果は一つの参考例です。マスターの内容や実際の使用状況により計算時間は変わる可能性があります。ただし、実計算時間を省力化させるための検討材料の一つとしていただければ嬉しいです。